Japanese
English
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骨盤腎の2例
TWO CASES OF ECTOPIC PELVIC KIDNEY
森脇 宏
1
,
青木 敏郎
1
,
高尾 良昭
1
Hiroshi MORIWAKI
1
,
Toshiro AOKI
1
,
Yoshiaki TAKAO
1
1神戸医科大学皮膚科泌尿器科学教室
1Dept. of Dermato-Urology, Kobe Medical College
pp.323-327
発行日 1962年4月1日
Published Date 1962/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203258
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I.緒言
申すまでもなく骨盤腎は腎奇形の中,最も普遍的な型の一つであり,その頻度も従来言われて来た程稀なものではない。もつとも泌尿器科的診断法の確立されるまでは本症の発見は専ら剖検によるもので,従つて比較的稀有のものとされたが,1906年はじめてVoelecker,Lichtenbergらがレ線撮影により本症の診断を確立しその後相次いで報告例も増加し,1911年Dorlandの総説的記載に初まりBuglee(1919),Darner(1924),Thomas & Barton(1936),Thompson & Pace(1937)らがいずれも詳細に報告して漸次その全貌が明かとなつた。
しかし本邦に於ける報告例は欧米にくらべ未だ少なく50例にみたない。今回我々は本症の2例を経験し,内1例には腎盂結石の合併を認めた。
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