Japanese
English
--------------------
大腸菌性尿路感染症に対するDihydrodesoxy streptomycinの効果
THERAPEUTIC EFFECT OF DIHYDRODESOXYSTREPTOMYCIN ON INFECTION OF THE URINARY TRACTS BY COLON BACILLUS
山本 忠治郎
1
,
水本 龍助
1
,
片野 二郎
1
,
松丸 久夫
1
C. YAMAMOTO
1
,
R. MIZUKI
1
,
J. KATANO
1
,
H. MATSUMARU
1
1日本大学医学部泌尿器科教室
1Dept. of Urology, School of Medicine, Nihon University
pp.647-650
発行日 1960年7月1日
Published Date 1960/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202864
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Dihydrodesoxystreptomycin (以下「DOSM」と略記)は,1954年,池田およびその協同研究者によりDihydrostrePtmycin (以下「SM」と略記)を或る条件下でアルミニウムアマルガム還元中,SMと異る性質を示す物質として得られたSMの新らしい誘導体である。DOSMは無臭白色粉末で吸湿性があり,—水に易溶,有機溶媒には極めて難溶を示し,—SMより安定で,第1図の如き構造式を有するといわれる。
DOSMの試験管内抗菌力およびマウスに対する毒性等に関しては,既にそれぞれ報告があり,臨床的には結核症に対し同様治験例の報告がみられる。従来SMは結核症に対し卓効を示すが,副作用として平衡機能障害,聴神経障害等が挙げられ,これが軽減ないし消失を図る工夫も種々試みられているが,未だ実際的効果はみられないよう考えられる。
Copyright © 1960, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.