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海外トピックス
pp.391-393
発行日 1960年4月1日
Published Date 1960/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202809
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1)尿毒症に対する胸管ドレナージ
急性腎不全とこれによる尿毒症の治療は,残余窒素を腎外で除去しながら腎機能の恢復をまつことにむけられている。現在,腹膜灌流,胃洗滌,腸洗滌,交換輸血及び人工腎など多くの方法が行われているが,いずれもまだ決定的な成績を収めていない。そして重篤な合併症を惹起したり,技術的困難を伴うことも多い。
P.D.Cronemiller,R.L.Byron and H.R.Biermanらは末期悪性腫瘍患者に対する経胸管性化学療法を研究している間に,胸管内容が血液と同濃度の尿素窒素を含んでいることを知つた。胸管内挿管法は技術的に可能というだけでなく実用的であるので,彼らは胸管のドレナージによつて尿毒症患者の血液尿素窒素を下降せしめるべく研究を行なつた。
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