Japanese
English
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皮膚科領域に於けるChocola Bio-BBの使用成績
CLINICAL EMPLOYMENT OF VITAMIN H ON THE DERMATOLOGICAL DISEASES.
桜根 好之助
1
,
須貝 哲郎
1
,
藤井 達郎
1
,
山口 武津雄
1
Y. SAKURANE
1
,
T. SUGAI
1
,
T. FUJII
1
,
M. YAMAGUCHI
1
1大阪市立大学皮膚科教室
1Dermatological Clinic, Medical Faculty, Osaka City University.
pp.1205-1207
発行日 1959年10月1日
Published Date 1959/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202677
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はじめに
水溶性ビタミンとして最近治療界に登場した最も新しいものは何と云つてもビタミンH或はBiotinである。Biotin研究史や生理作用に就てはここでは触れないでおく。唯著者等の1人桜根はエイザイ社主催のBiotin座談会で専門諸大家の意見や臨床成績に就て話し合つたから詳しいことはそれを見て戴くことにする。その座談会では,然し製剤が治療界に提供されてから日なを浅く,諸家の経験症例は余り多数を得られなかつた。其後皮膚科並びに小児科領域から実験成績が発表せられているが,未だ充分とは云えない状態にある。著者等はBiotinの治療方針を上述座談会で発表せられた諸家の意見を骨子として皮膚疾患に用いることにした。
上述座談会の席上問題となつたことはBiotinはホルモンの性格を有していること,純粋のBiotin欠乏症の甚だ少いこと,単独の欠乏症と云うよりも多種ビタミン欠乏症,Polyavitaminoseと考えるべきで,他種ビタミンを併用すること等が力説された。然し著者等は兎に角各種皮膚疾患に単独に用いて見ることが先決と考えて外来患者に使用して見た。現在の所全実験例は97例である。
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