Japanese
English
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泌尿器科領域に於けるUropyridinの使用成績
EFFECT OF "UROPYRIDIN" IN THE REALM OF UROLOGY
金沢 稔
1
,
瀬川 陽一
1
,
川崎 晃彦
1
,
加藤 正一郎
1
,
玉置 琢二
1
Minoru KANAZAWA
1
,
Yoichi SEGAWA
1
,
Akihiko KAWASAKI
1
,
Shoichiro KATO
1
,
Takuji TAMAKI
1
1和歌山県立医科大学皮膚科泌尿器科教室
1Department of Dermatology and Urology, Wakayama Medical College
pp.1299-1304
発行日 1958年12月1日
Published Date 1958/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202424
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緒言
輓近に於ける泌尿器科学的診断,治療技術の向上は,各種の新しい泌尿器科的器具の登場と共に之等を使用する機会が多くなつた事が1つの大きな原因であることは云う迄もない。日常診療に従事するに当り,簡単な内視鏡的検査に際しては,Procain borate,Procain hyd-rochloride,Nupercain,Xylocain等で一応事足りるが,過敏な患者や,尿路に何等か器質的疾患を有する患者に於ては,之等局所麻酔剤を使用しても,検査,治療後にすくなからぬ疼痛や刺戟症状を訴える事があり,診療に従事する当事者を因惑させる事も往々である事は誰しも経験する所である。勿論,完全な麻酔のもとに操作を行う事は理想であるが,日常外来患者に対し,腰椎麻酔,仙骨麻酔或いは全身麻酔等を行うのは煩雑でもあり,患者にとつても却つて麻酔自体がかなりの負担となる事が尠なくない。
鼓に於て簡単に使用し得て副作用の尠ない尿路鎮痛剤の登場が要望されていた次第であるが,2,6-Diamino-3-phenyiazopyridine hydrochlorideは略々比の目的に合致した薬剤であると思われ,最近我々はエーザイ株式会社よりその製品であるウロピリジン錠の提供を受けて之を各種泌尿器科的操作並びに各種尿路疾患に使用して満足すべき結果を得たので茲にその成績を報告する。
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