連載 おとめ山産話
BBTはやっかいか?
尾島 信夫
1
1聖母女子短期大学
pp.84
発行日 1986年1月25日
Published Date 1986/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206804
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むずかしいことを抜きにしていうと,性交後精子は卵管の中で4日間卵子を待っていても,逆に卵子は1日間精子を待っていても受精成立の可能性はあるとみて,自然の性周期を利用して妊娠を避ける(NFPと略していう)には,排卵を4日前から予知するか,排卵終了を1日以上後に確認して受胎期を避けれぼよい。前者には血中エストロゲン値上昇による頸管粘液その他の変化をみること,後者にはBBTカーブの上昇を指標とすることができる。世界中の主なNFPの指導者は各自名称こそ違え,皆この2種を併用している。私は新リズム法と呼んでいるが,レッツァー(オーストリア)とキーフ(米国)はsympto-thermic methodといい,タイマはdoublc-check method,ラポインテ(カナダ)はS・T way,ノーフツァイガーはcoopcrative methodといっている。世界中でBBTを絶対用いないで粘液法一点張りなのはオーストラリアのビリングス夫妻と共鳴者のウィルソン女史(グアテマラ)一派だけで,ビリングス法は濠洲やラテンアメリカなどに強く,宗教的色彩も強い。
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