Japanese
English
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各種皮膚疾患におけるチオクト酸(チオクタン)の治験
TREATMENT OF VARIOUS SKIN DISEASES BY THIOCTIC ACID (TIOCTAN)
斎藤 忠夫
1
,
大田 精一
1
Tadao SAITO
1
,
Seiichi OHTA
1
1山口県立医科大学皮膚泌尿器科教室
1Department of Dermatology and Urology, Yamaguchi Medical School
pp.713-715
発行日 1959年7月1日
Published Date 1959/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202597
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諸言
最近のビタミン領域に於ける研究はまことに目覚しいものがあるけれども,尚未知の部門も少くない。
そのビタミンの1つであるチオクト酸(α-リポ酸)は肝臓及び酵母より発見されたビタミンB群に属する最も新しいビタミンである。チオクト酸の研究はGuirard(1946)が乳酸菌の発育に必要な酢酸塩の作用が肝臓,酵母等の天然物エキス中の未知の微量成分によつて代用される事を発見したのに始つた。彼はこの微量成分をAcetate replacing factorと名付け,その後Pyruvateoxidation factor,Protogen等とも呼ばれたが,Reed,Gunsalus (1951)は肝臓よりSt.faecalisに対するpyruvic acid酸化因子を結晶状にとり出し,脂溶性であるためα-リポ酸と命名した。その後その化学構造が研究されDL-チオクト酸誘導体である事が明らかとなつた。
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