Japanese
English
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糖同化機能より見たる癤腫症—チオクト酸の効果について
INTRAVENOUS GLUCOSE TOLERANCE TEST IN FURUNCULOSIS: ON THE CLINICAL EFFECTS OF THIOCTIC ACID
宮沢 偵二
1
,
熊坂 鉄郎
1
,
長田 敦
1
Teiji MIYAZAWA
1
,
Tetuo KUMASAKA
1
,
Tsutomu OSADA
1
1仙台逓信病院皮膚科
1Dept. of Dermat. Clinic Sendai Teishin Hospital
pp.765-769
発行日 1960年9月1日
Published Date 1960/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202891
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膿皮症の発生機序については古くより糖代謝の異常が問題となつて居り,これに対する賛否両論が交錯している。最近菊地1),三原2)は糖同化機能の立場より検索し,菊地は血糖より,膿皮症の33%に,三原は血糖及び皮糖より55%に同化機能低下を証明した。この率は膿皮症以外の他の疾患に比して決して高率とは言えない。しかし三原はUrbach3)の所謂isolated skin diabetesに該当する症例を18例中3例に証明したが,このことはまことに興味ある点であると思う。
我々はこの問題を更に追及するため,膿皮症中の代表とも言うべき癤腫症にその対象を限定し,その糖同化機能を検索し,更に治療との関連に於て,TCAサイクルの補酵素であるチオクト酸を投与し,投与後の同化機能の影響を検討し,膿皮症の発生機序更に治療方面に些か寄与せんと考えこの実験を行つた。
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