Japanese
English
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尿路感染症に対するウロサイダルの臨床的応用
CLINICAL APPLICATIONS OF UROCYDAL IN THE TREATMENT OF URINARY TRACT INFECTIONS
百瀬 俊郎
1
,
局 幹夫
1
,
天野 高彰
1
Toshiro MOMOSE
1
,
Mikio TUBONE
1
,
Takaaki AMANO
1
1九州大学医学部泌尿器科教室
1Department of Urology, Faculty of Medicine, Kyushu University
pp.656-660
発行日 1959年7月1日
Published Date 1959/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202588
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緒言
現今化学療法剤が臨床面に画期的に改革を齎らし,その治療および予防上における偉勲はまさに驚嘆すべきものがある。その尿路感染症に対してもその例に漏れず,これら化学療法剤の恩恵に浴し甚だ満足すべき成果を収めていることは周知の如くである。なかんずく抗生物質とともに化学療法剤の雙璧であるサルフア剤も,一時は抗生物質の出現によつて全く陰蔽された観を呈したのであるが,その後サルフア剤に対するたゆまざる研究によつて,次第に改良が重ねられ甚だ優秀な製剤が産出されるに至つた。すなわち抗生物質に比肩しうべき広範囲な適応と優れた薬理作用は臨床面に期すべき治療効果をみており,一方抗生剤乱用にまつわる種々の副作用の問題や耐性菌,菌交代現象などの諸問題から,再びサルフア剤に対して再認識がなされる様になつた。
さて,ここに述べんとするウロサイダルは尿路感染症に対して優れた特性を有する新サルフア剤で,すでに欧米においてはLucosil,Urolucosil,Thiosul f:1,Sul-famethyzoleとして広く一般に賞用されている薬剤である。
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