Japanese
English
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泌尿器科領域に於けるウロサイダル及びウロピリジンの使用経験
CLINICAL EXPERIENCE IN THE TREATMENT OF UROLOGICAL DISORDERS WITH UROCYDAL AND UROPYRIDIN
阿世知 節夫
1
Setsuo ASECHI
1
1鹿児島大学皮膚泌尿器科
1Depertment of Dermato Urology, Faculty of Medicine, Kagoshima University
pp.401-405
発行日 1959年4月1日
Published Date 1959/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202535
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緒言
DomagkのProntosilの発見以来,あらゆる感染症の治療薬剤として一時脚光を浴びた多数のサルフア剤も,抗生物質の出現でその使用範囲もやや狭ばめられた感はあつたが,抗生物質への耐性菌がぼつぼつ現われるに及んで再びサルフア剤の利用価値も認められるようになつた。新サルフア剤としてエーザイ株式会社より発売されたウロサイダルはVonkennelとKimmingらによつて合成されLucosil,Urolucosilの名で使用され近時米国ではThiosulfil或はSulfamethizoleとして尿路感染症に用いられ,その好成績が報告されている。我が国に於ても昨年より本年にかけて多数の治験が報告され,本剤の尿路感染症に対して極めて有効なことは諸家の認めるところである。著者も本剤の使用の機会を得たのでここに報告する。併せて我々泌尿器科医がしばしば患者から訴えられる排尿痛,頻尿等の尿路刺激症状に対する薪しい薬剤であるウロピリジンについて,少数例ではあるが治験を得たのでここに報告する。ウロピリジンはアゾ色素の一種即ちフエニールアゾ・ジアミノピリジン塩酸塩で米国ではピリジウムとしてこれらの尿路症状に対して広く使用されてその好成績も認められている。
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