Japanese
English
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原発性尿管腫瘍の1例
A CASE OF PRIMARY URETERAL TUMOR
斎藤 広
1
,
山本 治
1
Hiroshi SAITO
1
,
Osamu YAMAMOTO
1
1大阪医科大学皮泌科教室
1Dept. of Dermato-urology, Osaka Medical College
pp.641-644
発行日 1959年7月1日
Published Date 1959/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202584
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緒言
尿管に発生する腫瘍は,従来比較的稀であるとされ,腎或は膀胱腫瘍に比し,関心をひかれる事が少かつた様に思われる。しかし,尿管腫瘍はその解剖学的位置から,また,その悪性度からも,腎・膀胱腫瘍に劣るものではなく,かなり重要視されてよいと思える。尿管は,腎,膀胱に比し,極めて薄い筋層を有し,かつ,淋巴管が豊富であるため増殖性が強く,腫瘍による尿の流通障碍の腎に対する影響は極めて大きい。しかも,その診断は比較的困難ではあるが,臨床的意義は軽視する事が出来ない。
吾々は最近,左膿腎による左腎摘出後2ヵ月目に発見された原発性左尿管腫瘍の1例を経験したので,ここに報告する。
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