Japanese
English
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陰嚢結石の1例
A CASE OF SCROTAL STONE
海野 良二
1
,
伊藤 巖
1
Ryoji UNNO
1
,
Iwao ITO
1
1国立世田谷病院皮膚泌尿器科
1Department of Dermatology and Urology Setagaya National Hospital
pp.645-646
発行日 1959年7月1日
Published Date 1959/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202585
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緒言
現在まで本邦に於て報告せられている陰嚢結石は,其の総てが陰嚢水腫又は精系水腫或いは精液水腫内に発生した結石であつて,いずれも明らかな陰嚢水腫又は精液水腫があつて,其の浮遊液内又は水腫壁内面より採取されたものである。之等のものはCorpora liberae又はScheidenmäuseと呼ばれ,又多数の米粒大球状物として発生するときはCorpora origzoidea,澱粉様凝固物として出現する時はCorpora amylacesと呼ばれている。現在まで本邦に於て報告されているものの中,組成の明らかなものは,守谷の燐酸カルシウム,小俣の上皮細胞様の核を有するコレステリン,内田のコレステリン,小山の蓚酸及燐酸石友であつて,他はいずれも石灰様物質或いは肉眼的所見のみしか記載されていない。最近我々も亦一見正常と思われる精系総莢膜内に発生したコレステリン結石を経験したので此処に報告する。
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