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海外トピックス
pp.741-743
発行日 1956年10月1日
Published Date 1956/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201792
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Oestrogen 及び Stilbenのビアルロニダーゼ酵素系に及ぼす影響
前立腺癌の女性ホルモン療法の際,副作用として全身の浮腫或いは腫脹を来たすことがある。この原因として,女性ホルモンにょるビアルロニダーゼ酵素系の抑制が考えられる。既に,多くの研究者により,女性ホルモンのピアルロニダーゼ酵素系に及ぼす影響に就いて種々の報告がなされているが,Eufinger und Thurau(1956)はKoch und Haase(1952)の変法による色素剤のSpreadingtestを応用して,Oestrogen及びStilbenはビアルロニダーゼ酵素系に抑制的に作用することを確かめた。即ち,ビアルロニダーゼと色素との混合液を皮内に注射した場合は,色素液のみを注射したときよりもより速かに,より広範に色素が拡散するという原理を応用し,この拡散を抑制する様な物質はビアルロニダーゼ酵素系の抑制物質であると考え,次の様な実験を行つた。
150匹のダイコクネズミに,色素剤としてPhloxin-Rodaminopalblauを用い,腹壁皮内に注射し,30分後に殺して腹壁皮膚を切り,之を濾紙をおいたコルク板上に腹壁を下に向けてはりつける。かくして皮膚の裏面に明瞭な色素の拡散が見られる。注射液として,第1表の様な4種類を使用した。
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