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静脈性腎盂造影剤ウログラフインについて
桜井 孝
1
,
岡本 安定
1
,
杉山 純夫
1
1山口県立医科大学放射線医学教室
pp.645-647
発行日 1956年9月1日
Published Date 1956/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201770
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1.まえがき
確実な診断を望むために優秀な造影能力を有し,しかも従来の造影剤がもつ種々の欠点をおぎなうような各種の造影剤が相ついでつくられている。このことは腎盂撮影についても同様である。
今日スギウロン,ピラセトン,ウロコリン等のすぐれた造影剤が広く用いられているが,従来から行われている排泄性腎盂撮影の場合に行われる腰部の圧迫は,患者にかなりの苦痛をあたえ,特に被検者が肥満していれば圧迫の効果は期待出来ない⊂とがある。逆行性腎盂撮影法は患者に著しい苦痛をあたえ,時には危険を伴うことさえある。更にまた従来の造影剤は多少の不快な副作用がある。これらの短所欠点をおぎなうすぐれた腎盂造影剤の出現が長年の吾々の希望であつた。
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