Japanese
English
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ウログラフインによる無圧迫腎盂撮影
PYELOGRAPHY WITH 76% UROGRAFIN USING NO PRESSURE.
小松 須賀男
1
Sugao KOMATSU
1
1宇和島社保病院皮膚泌尿器科
1Dermato-Urology Department Social Insurance Uwajima Hospital
pp.957-960
発行日 1958年9月1日
Published Date 1958/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202353
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緒言
腎臓疾患の診断にあたつて,逆行性腎盂造影の必須不可欠であることは云う迄もないが,泌尿科領域においても排泄性腎盂造影が演ずる役割は決して少くない。
膀胱鏡及び尿管カテテリスムが施行できないときは,腎臓の働き及び形状を知るには排泄性腎盂造影によらねばならず,このため鮮度の高い副作用の少い種々の優秀な尿路造影剤が相次いで登場している。しかし吾々が,排泄性腎盂造影を行うにあたつて遺憾に感じるのは,圧迫帯の施行が適切でないと腎臓の形態描出が不鮮明であり,そのため偏腎の形態描出が不鮮明であるからといつて,必ずしもその腎臓が機能不良であるとは断じ難いこと,従つて適切な圧迫を尿管に加えようとすれば患者にかなりの苦痛をあたえねばならず,そのため重症患者では施行後の高熱その他の後遺症をみることもまれではない。更に造影剤の静脈注射時,悪心,嘔吐,血管痛など多少とも副作用のあること,それを軽減させるためには注射を緩徐に時間をかけて行わなければならない等の諸点である。
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