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海外トピツクス
pp.423-425
発行日 1956年6月1日
Published Date 1956/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201715
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中共に於ける腎結核
Wu,Sun,Wu and Meng(1955)が北京に於ける腎結核の経験を発表しているが,,我国の現状と大差のないものである事が判明した。北京の3病院の泌尿器科で1932〜1953年間に取扱つた入院患者3,340名に就て見ると,その中の511名,即ち15.3%が腎結核であつた。即ち,腎結核は今日でも最も多い泌尿器疾患で,3病院中の1つで施行された347腎別除術の中の222,即ち64%は腎結核に対するものであつた。511名中男子は352名,女子は159名で,その比率は2.2対1であつた。壮年者に多く,511名中の407名は16〜40歳のもので,最若年者は4歳,最高年者は66歳であつた。
手術は1日量300mgのIsoniazidを併用した。剔除術の383例中手術死亡例は3例,即ち手術死亡率は0.8%術後の瘻孔形成は37例,即ち9.7%であつた。ストレプトマイシン療法の始つた1949年以降には手術例は1例もなく,瘻孔形成は3%に低下した。
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