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海外トピツクス
pp.627-628
発行日 1955年9月1日
Published Date 1955/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201506
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正常尿道細菌の抗細菌性発育阻止物質生成作用
正常の男子尿道に白色葡萄球菌が存在する事は,既に1904年のPfeifferの研究以来衆知の事実である。最近B.Weber(1955)は亀頭及び外尿道口を充分に消毒してから,排尿の最初の20ccを捨てたあとの尿を培養して,100人の正常男子の中38人に白色葡萄球菌を培養し得ている。この白色葡萄球菌は,丁度皮膚表面に於けると同様に,他の病原菌の発育を阻止する作用を有するもので,充分にその存在価値がある。
即ち,Weberはその中32の菌株が平板試験に於て,糞便連鎖球菌,黄色葡萄球菌及び枯草菌に対して拮抗作用のある事を証明した。しかし,大腸菌は全くその影響を受けない。又その液体培養の透析及び濾過によつて,白色葡萄球菌から生成された抗細菌性発育阻止物質の存在を証明し得た。
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