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海外トピツクス
pp.373-374
発行日 1951年8月1日
Published Date 1951/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200564
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Maffucci症候群
Maffucci症候群とは血管腫を伴う軟骨發育不全症である。血管腫の多發する場合,なお且つその皮膚に限局するものと,爾余器官系にも亘るものとあり,又皮膚血管腫が他の母斑性皮膚形成物ないし皮膚以外器官系の畸形等を伴うこともある。この種,純粹の皮膚血管腫以外のもの,すなわちUllmannのいわゆるAngiomatoseには,Wertheinによつて4つの特殊典型が擧げられている。多發性血管腫:(Ⅰ)皮膚に限局するもの,(Ⅱ)Angiomatose (Ullmann).Ⅱの特殊典型:a)皮膚,腦,腦膜に血管腫の多發せるもの,すなわちHippel-Lindau母斑症;b)血管腫と母斑性皮膚形成物との合併せるもの,すなわち色素血管母斑症(太田);c)血管腫と肥大との合併せるもの,すなわちKlippel-Weber症候群;d)顏面血管腫と生來性緑内障との合併せるもの,すなわちSturge-Weber症。
以上の内Kippel-Weberの症候群と異なり,組織の發育不全を合併した血管腫がMaffucci症候群といわれているが,本症は一般皮膚科醫には知られていなかつた。
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