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海外トピツクス
pp.462-463
発行日 1952年9月1日
Published Date 1952/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200804
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兩性ホルモン及び性腺抽出液による前立腺肥大症の治療
前立腺肥大症が性ホルモン障碍によつて發生する點に就ては疑う餘地はないが,具體的に如何なる性ホルモン障碍に起因するかと言う點になると今日未だ不明の域を脱していない。故に本症の性ホルモン療法の應用も,その基礎に於て意味ずけが出來ず,男女兩性のホルモンをどの樣に使用したらよいかの點に就ても,理論的に説明し得ないで,專ら治療成績から判斷すべき状態にある。Tübingen大學では前立腺肥大症の初期のもの,別除術後の膀胱弛緩症による殘尿,手術前處置,手術不能例に兩性ホルモン及び兩性々腺抽出液液による治療を實施している。Karl Bauer (1951)の最近の報告によると,60例の前立腺肥大症に本法を施行して,排尿障碍の輕快,膀胱壓測定法による膀胱弛緩症の輕快を證明している。
ホルモン劑の量はStaehlerの方式に從つてTestovi-ron(或はAnertan)とCyrenを3:1の割合に總量150mgで,毎週3回ずゝ10mgのTostovironと2.5mgのCyrenを投與した。
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