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軟下疳の研究(第3報)
斎藤 英一
1,2
1慶応義塾大学医学部皮膚科泌尿器科教室
2横浜警友病院皮膚科泌尿器科
pp.589-592
発行日 1955年8月1日
Published Date 1955/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201476
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第4篇 軟下疳菌の長期保存法
I.緒言
軟下疳菌は分離培養の項で既述せる如き,血液寒天培地に於て培養保存しても約10日間の生存期間しかない。而して本菌株を確実に累代培養するためには,3〜4日間隔に植継ぐのが理想的である。
併し之は実際上まことに煩雑である。又余の経験に依ると,家兎血液加半流動寒天高層培地に穿刺培養を施行しても20日乃至30日程度が限度であつて,長期間保存としては決して満足すべき成績ではない。即ち本菌は保存上頗る困難な菌である。
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