特集 皮膚泌尿器科診療の進歩
泌尿器科領域に於ける大動脈撮影法
土屋 文雄
1
,
豊田 泰
1
1東京逓信病院泌尿器科
pp.865-879
発行日 1954年12月1日
Published Date 1954/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201339
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Dos Santosによつて大動脈撮影法が発表されたのは私が卒業の年1929年であつた。その当時之を追試していたら今よりももつと早く日本泌尿器科方面にも貢献していたに違ない。大動脈を穿刺することは何しろ恐ろしかつたし,高橋先生にお伺したら「少しこわいなあ,事故が起ると困るね」とあまり御賛成にはならなかつたので積極的に之をやつて見る気にもならなかつた。
その当時は大動脈へ藥剤を注入するにも足踏式の道具を用いて高圧の下に沃度ナトリウムを注射する不便があつた。
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