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骨盤内靜脈のレ線撮影法について
外塚 岩太郎
1
,
黑田 一秀
1
,
鳥元 健三
1
1札幌醫科大學皮膚泌尿器科教室
pp.71-74
発行日 1954年2月1日
Published Date 1954/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201144
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緒言
膀胱及び前立腺癌の全剔除術が盛んに行れるようになつてきた今日,腫瘍の周圍組織への侵襲状態を手術前豫め知悉しておくことは,これ等の手術を行う上に,極めて重要なことは言う迄もない。
斯る點を明らかにすべく,de la Penaを始めCeccarelli,Abeshouse-Ruben,Fitzplatick-Orr等2,3のものが,陰茎深背靜脈から造影劑を注射して骨盤内靜脈を撮影している。これ等の報告はいづれも前立腺肥大症或は癌腫數例に行つている丈で,系統的に検索していない。吾々はこれを何とか体系づけたいと考え,正常前立腺を始め病的前立腺を合せ計50例に實施し,茲に略々結論的影像を讀みとるに至つたが,少く共癌腫その他の病的前立腺に就ての成績はこの方面に新知見を加え得たものと信じ,茲に報告する次第である。
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