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精蟲侵襲症に就て
田村 峯雄
1
,
長谷 廣
1
1大阪市立醫科大學(皮膚科泌尿器科)
pp.339-341
発行日 1953年6月1日
Published Date 1953/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200981
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精虫侵襲症Spermainvasionは精虫が細精管外に侵出したが爲に出來る一種の肉芽組織であつて,臨床的には副睾丸結核と全く同様に,これという原因なく,時には輕度の外傷又は慢性副睾丸炎に續發する。本症の第1例は1924年Orsósが報告し,其後Oberndorfer(1931),Orós(1941),Sterinberg and Straus(1947)が各1例を報告して全く数例に過ぎなかつたが,1949年Frie-dman and GarskeはArmy Institute of Path-ologyで精管切斷端に發生した本症の1例を發見して以來相次いで12例を得ている。又一方スカンヂナビヤのCronqvistも1949年本症の7例を經驗していると云うことである。
之等一連の報告より推察するに從來簡單に副睾丸結核として打捨てられているものの中にはSp-ernaivasionがあるのではないかと考えられる。
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