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サルファ劑本邦製イルガフエンの泌尿器科的應用に就て
百瀨 剛一
1
,
石場 甚吉
1
1千葉大學醫學部皮膚泌尿器科教室
pp.342-345
発行日 1953年6月1日
Published Date 1953/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200982
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1.緒言
サルファ劑(以下サ劑とす)の進歩はプロントジールの發見以來多数の研究が行われ,サルファダイアジン,サルファメラジン,サルファメサジン等の出現により一應頂點に達した感があり,一方ペニシリンに初る一連の抗生物質の發見は現在治療界をあげて其効力を讃美し,サ療法は稍々忘却された感があつた。しかしながら抗生物質とサ劑の適應症の相違,抗生物質に對する耐生菌の出現,或は兩者の併用などと云う觀點から再び其藥理作用に特徴を持つサ系化合物が要求されるので次々に新サ劑が合成され治療界に現われて來て居る。
茲に述べるイルガフエン(コーワ)も其の一つであつて我々は之を泌尿器炎症性疾患に應用し,見る可き成績を擧げたので其成績の一端を報告したいと思う。
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