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蛔蟲性膽石症に就て
小堀 薰
1
,
高尾 義明
1
1岡山醫科大學第一外科教室
pp.244-249
発行日 1948年6月20日
Published Date 1948/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200338
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第1章 緒言
ヨーロツパに於て歐洲大戰後蛔蟲を膽道内に發見する事著しく増加したと同様,本邦に於ても今次戰後蛔蟲による各種の疾患が多發し,特に蛔蟲性膽石症の報告は各地に見られるに到つたが,此の理由は,第一生活状況の惡化,第二衛生思想の低下,第三に藥物資源の不足に因るもので,將來ともに本疾患に遭遇する機會の多いのは當然の理である。依つて私は岡山醫科大學第一外科教室に於て昭和9〜21年間の膽石症患者135例中,手術時經驗した膽道内迷入例5例を報告し,同時に本症の成因,迷入蛔蟲の運命,診斷並に治療法に關して私見を述べ諸賢の御叱正を仰がんとする者である。
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