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尿路結石溶解の研究に就て
淸水 圭三
1
,
岩城 利光
1
1名古屋大學醫學部泌尿器科教室
pp.3-5
発行日 1953年1月1日
Published Date 1953/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200882
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緒言
床路結石の初めて溶解を企てたのはEnglischに依ると1720年にBillaretで,結石を20日間水に浸しておいて粘液状になつたと云う。Cloqnetは1821年蒸溜水を尿酸結石に作用させると縮少するのを見た,其他Bottger, Gross Lipowitz, BiusWander等は結石が硼砂炭酸硼酸等に溶解することを認め,又Eiken Hyalmarはパンクレアチンが歯石を溶解することを報告し,亦Kindtは硝酸,Meyerは鹽酸を使用して種々なる溶解實驗が既に行われている。爾來結石溶解の研究は多くの學者により行われ1924年Crowellが化學的に結石の溶解を研究されてから現代尿石形成の豫防や非外科的處理に關する報告が多数認められ,尿石の溶解及分解を種々なる溶劑を使用して多数の方法により詳細な研究が行われている。1932年Randallは1%燐酸溶液により結石の溶解を研究し,1932年Keyserは稀釋王水を使用し,1937年HugginsはVitamin A.D.を食餌することにより尿石の豫防に研究を報告し,1942年Albri-gnt,Suby,Sulkowitch等は枸椽酸混合物がカルシーム結石に作用することを説明しSubyは之より更にSolution G及M,を造つた。1945年Herger及Sawer,1947年AbramsonはSolution Gを用い治療した。
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