交見室
尿路結石の化学的溶解療法について/腎癌の早期発見について
八竹 直
1
,
折笠 精一
2
1旭川医科大学泌尿器科
2東北大学泌尿器科
pp.88-89
発行日 1984年1月20日
Published Date 1984/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203739
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本誌37巻11号に掲載されました鈴木良二先生らの論文「尿路結石の化学的溶解法」を拝読いたしました。
私も,16〜7年前から尿路結石を化学的に溶解する夢を持つているものですから非常に興味深く読ませていただきました。といいますのも,1966年のJ.Urol.,95;469に,Timmermann,A.and KallistoratosのEDTAを用いた尿路結石の溶解についての論文に接し,ぜひ試みたいものと考えました。当時の大阪大学楠隆光教授のもとで,現和歌山医科大学教授大川順正先生と私はTimmermannのカテーテル(2 wayの尿管カテーテル)を用いて3〜4例にEDTAによる結石溶解を試みました。そのうちの1例は腎盂内の結石を溶解し得,1967年第17回日本医学会総会で尿路結石症を楠教授が講演された中で報告していただきました。またその講演内容は本誌(21巻8号,681,1967)に「尿路結石症の経験」として報告されています。その中にEDTAを用いて溶解した結石症例が写真とともに記載されています。
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