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膀胱症状を主訴とせる漿液膜上皮性腸間膜嚢腫の1例
外松 茂太郞
1
,
石田 秀正
1
,
三輪 成
1
1京都府立醫科大學皮膚科泌尿器科教室
pp.713-715
発行日 1952年12月1日
Published Date 1952/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200871
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I.緒言
頻尿の原因の一として,膀胱周圍病變の結果,胱膀に壓迫,癒着等を來し,以て頻尿を發來することがある。而して斯る胱膀周圍病變中に下腹部の腫瘤がある。
一方腸間膜嚢腫はBenevieni (1507)が剖検時發見,始めて報告して以來相次いで發表され,平林(昭和14年)の記載に依れば300例内外と云う。本邦症例は同じく平林に依れば大正9年より昭和13年末迄に55例を算している。而して余等は昭和13年以降今日に至る迄に,本邦文献より29例蒐集し得たに過ぎず未だ比較的稀有なる症例である。
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