Japanese
English
症例
腸間膜嚢腫の1治験例と文献的考察
A case of the mesenteric cyst and a review of the literature
相川 直樹
1
,
吉崎 聡
2
,
鴇田 典夫
2
,
渡辺 仁七郎
2
Naoki AIKAWA
1
1田浦共済病院外科
2名古屋保健衛生大学外科
pp.1165-1169
発行日 1972年8月20日
Published Date 1972/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205664
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緒言
腸間膜嚢腫は1507年Benevieni1)が剖検時に小腸腸間膜にある嚢腫を最初に発見記載したといわれており,その後1842年にはRokitansky2)による腸間膜の乳糜性嚢腫の報告が見られるが,外科的治療を初めて行なつたのは1880年Tillaux3)で,以来諸家の報告は600余例4)に達している.本邦では明治27年伊藤等5)がはじめて報告して以来180余例の報告がある.われわれは最近急性虫垂炎を疑つて開腹したところ腸間膜嚢腫と診断された1治験例を経験したので症例を報告し,あわせて本邦例の文献的考察を加えた.
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