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治癒困難なる梅毒に對する靜注用含砒素蛋白注射液の應用
乾 源吾
1
1京都府立平安病院
pp.460-461
発行日 1952年9月1日
Published Date 1952/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200803
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【I】緒言
梅毒患者の治療に對しては,從來サルバルサンビスムード,マハーゼン其の他種々の驅梅劑が用いられ,再び最近に至り,ペニシリンの發見及び之が梅毒治療への應用等,相當の效果を擧げているが,依然として梅毒患者は巷に滿ち,殊に之等の驅梅劑を以てしても,すこぶる治癒困難なるは我々の屡々出會う所にして,更に張力なる驅梅劑の出現を期待するや切なるものがある。
茲に於て余は,安住博士の創製になる靜注用含砒素蛋白液を之等の從來治療せしも全治或は輕快せざりし梅毒患者に用いたる所,可成りの成績を修め得たので,ここに報告する次第である。
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