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含砒素蛋白注射液を以てする先天梅毒の治療に就て
乾 源吾
1
1京都府立平安病院
pp.406-407
発行日 1952年8月1日
Published Date 1952/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200784
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緒言
梅毒の治療に於て其全治は頗る長期の觀察を要するもので,顯症梅毒は如何なる驅梅劑によりても比較的早期に其症状を消失せしめ得るものなるも其血清反應の陰性化は長期を要するものである。然も長期間の陰性化を觀察して全治と斷定すべきである。
梅毒治療に最も困難と忍耐を要するものに先天梅毒がある。先天性梅毒に於ても胎兒梅毒早發性先天梅毒,幼年者再發梅毒,先天性晩期梅毒等種々の形で現われ然もスピロヘータの體内侵襲の度極めて高くあらゆる治療に對しても抵抗するものである。
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