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Chloramphenicolに據る淋疾の頓服療法
山本 欽三郎
1
1東京鐵道病院
pp.354-358
発行日 1951年8月1日
Published Date 1951/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200558
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余は先に國産Streptomycinに據る淋疾の治療を發表した。Stmyと異つてAureomycin, C-hloromycetinは入手出來れば,我々は之を自由に使用することが出來る。輸入元の製藥會社學術部の好意によつて,先ずChloromycetin次でAureomycin, Terramycinをも試供の途に供給されたので,此等を余等の專門分野に於て使用してみた。
中米VenezuelaのCaracas附近から得られた土壤が放線菌を含み,之の培養は多くの細菌の發育を止めることをYale大學のBurkholder (1947)によつて發見された。此放線菌はStrep_tomyces Venezuela, N.Sp.と名付けられた。Chlmy.は此の菌から分離された新抗生物質である。Bartz(1949)は純粋の結晶を分離して物理的化學的性状を確め,その分子式はC11H12Cl2N2O5とされ,その爲その化學構造はControulis, Rebstock a.Crooks(1949)によつて決定され,彼等は尚之を化學的に合成することに成功した。
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