2頁の知識
治らない淋疾
高安 久雄
1
1東大
pp.26-27
発行日 1955年9月15日
Published Date 1955/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661909910
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淋疾の治療は,サルフア剤の発見によつて化学療法の道が開け,これによる治癒率も相当の成績を挙げて来たことは事実である。しかしサルフア剤耐性菌ということが今日では認められておるように,戦時より戦後にかけてのサルフア剤の淋疾に対する効果は著明な低下を示して来た。そこにペニシリンが新しく化学療法剤として現われ,その治癒率も95〜98%という驚異的な好成績を示した。ところが最近になつて,「治らない淋疾」ということが屡々問題になつているようであるが,そのためには次の点について考察することが必要である。
(1)ペニシリン耐性淋菌の問題
(2)淋疾治癒をさまたげる合併症
(3)淋疾と非淋菌性尿道炎との鑑別
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