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油蝋ペニシリンに因る淋疾の治療
山本 欽三郎
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1東京鐵道病院皮膚泌尿科
pp.78-81
発行日 1949年2月1日
Published Date 1949/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200160
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油蝋ペニシリンとして,初歩的基礎的なRom-ansky型油蝋ペニシリンが邦國産として現れて來た.多數の經驗或は本格的な研究は,次に提供される優秀,改良製品に譲るとして,今日余が用ひた製品は意外に良好であり,その臨床成績は外國文献に損色なきを豫想させるものであつたので,國産油蝋ペニシリンの將來を祝福する爲めに此處に第1回報告として記載する.本報告は少數例である.試供品が潤澤に提供されないので敢て報告することにした.國産油蝋ペニシリンは大量製作の工場生産には未だ間があり,研究室的試作時伏を抜けたといふ程度である.一方米國では,相次いで進歩改良が行はれてゐる.我國の製藥會社としては之が應接に暇なく,良心的製品を市販に供給するには愼重ならざるを得ないのであらう.
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