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海外トピツクス
pp.305-306
発行日 1949年7月1日
Published Date 1949/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200219
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皮膚結核の療法
皮膚結核の治療について,最近,世界の視聴を集めているのはビタミン療法である.皮膚結核を太陽の光線によつて治療することは,Finsenにはじまる古典的事實であるが,それの有効なことをビタミンDとむすびつけたのは既に1926年にフランスに於けるVillaretその他の業績であつた.この研究者等及びやゝおくれてLrevaditiその他はビタミンDを皮膚結核に用いて効果あることを知つた.Calciferol (ビタミンD2))がつくられるに至つて,Charpyはこれを尋常性狼瘡に應用してみたところ,その効力は驚嘆すべきものであつた.Charpyの研究は今次戰爭中に行われたのであつたが,それとは無關係にイギリスに於てもDowling及びThomasはCalclferolを皮膚結核に使用した.そしてCharpyの得たと同樣の卓効が認められたのであつた.次いでヨーロッパ諸國のみならずアメリカに於ても追試され,同じく顯著な効力が確認された.Calciferolは10萬乃至15萬單位を1日量として連日經口的に投與する.多くの實驗者によつて9ケ月以内に奏効することが認められている.しかし,しばしばCalciferolによつて影響されない小病巣の殘ることもある.Charpyはかゝる場合それを燒灼して全治せしめた.Calciferolの作用機輔は不明である.それ自身が結核菌を死滅するのではないというのが一般の見解である.
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