特集 肺高血圧症Cutting Edge
Ⅳ.肺高血圧症治療:内科的治療と外科的治療,そして将来の治療
慢性血栓塞栓性肺高血圧症に対するバルーン肺動脈形成術と肺動脈血栓内膜摘除術—どのような患者が対象か,それぞれのベネフィットとリスクは?
田渕 勲
1
,
松原 広己
1
1独立行政法人国立病院機構岡山医療センター循環器科
pp.418-425
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1438200172
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Point
・肺動脈血栓内膜摘除術(PEA)の適応にならないすべての症例がバルーン肺動脈形成術(BPA)の適応となりうる.
・PEA,BPAどちらの治療法も長所・短所があり,一つの治療法に固執せずに適切な選択をすることが必要である.
・BPAは,単に血管病変を治療するのが目的ではなく肺高血圧症という特異な病態の治療を目的とする手技であり,未だに合併症を完全に防げるようになったわけではなく時に致死的な合併症を来す危険性があることから,誰でもが試みるべき手技ではない.
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