Japanese
English
解剖を中心とした脳神経手術手技
Syringomyeliaの手術
Surgical treatment for syringomyelia
岩崎 喜信
1
,
阿部 弘
1
Yoshinobu IWASAKI
1
,
Hiroshi ABE
1
1北海道大学脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Hokkaido University School of Medicine
キーワード:
syringomyelia
,
Chiari malformation
,
foramen magnum decompression
,
syringo-subarachnoid shunt
Keyword:
syringomyelia
,
Chiari malformation
,
foramen magnum decompression
,
syringo-subarachnoid shunt
pp.709-716
発行日 1996年8月10日
Published Date 1996/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436901252
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I.はじめに
脊髄空洞症は古くから知られている疾患群でありながら11,18),その原因ないしは病態像の研究が本格的になされ始めたのは比較的最近のことである.実際,発生機序に関して理論的な説を唱えたのはGardner6-8)が最初であると言っても過言ではない.
その後,様々な説が提唱されて今日に至っているが,現在なお,一つの説で空洞症の全てを完全に説明し得るまでには至っていない.その訳は,空洞症という疾患名は何らかの原因で脊髄実質内に髄液そのものあるいは髄液成分にほぼ等しい液体が貯溜し,脊髄実質(主に灰白質)を破壊し拡大伸展してゆく状態の総称であり,原因と考えられるもともとの疾患あるいは合併疾患がさまざま存在するため,病態像が複雑でその臨床的検討,分析が困難なことによる.
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