Japanese
English
特集 上位頸椎部の諸問題
Syringomyelia—14例の検討
Clinical Study on 14 Cases of Syringomyelia
三井 公彦
1
,
井上 駿一
1
,
千賀 啓功
1
,
板橋 孝
1
,
大塚 嘉則
2
,
礒辺 啓二郎
2
Kimihiko MII
1
1千葉大学医学部整形外科学教室
2国立療養所千葉東病院脊椎脊髄センター
1Department of Orthopedic Surgery, Faculty of Medicine, Chiba University
キーワード:
syringomyelia
,
ventriculomyclography
,
scoliosis
Keyword:
syringomyelia
,
ventriculomyclography
,
scoliosis
pp.421-428
発行日 1983年4月25日
Published Date 1983/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906737
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はじめに
Syringomyeliaは,脊髄内にSyrinxを形成し,脊髄の腫大を来たす疾患で,更に,このsyrinxは,多くのものが第四脳室,くも膜下腔とも交通している(communicating type).その病因としては,1965年のGardnerの発表以来,頭頸移行部奇形(Arnold-Chiari奇形など)に基づく髄液還流の異常が考えられている6).
本症の治療成績は,単なる椎弓切除術のみでは不良であったが,1965年Gardnerが自説に基づき,後頭下開頭及び中心管塞栓術を行い,飛躍的に良好な結果を報告した6).しかし,その後,このGardnerの手術の他に,脊髄切開術(syringotomy),脳室—腹腔シャント4,11),terininal ventriculostomy7)等と種々の手術的治療が行われるようになったが,遠隔成績では,いずれも未だ十分なものとはいえない12,24).
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