Japanese
English
論述
小児脊髄空洞症の診断と病態像
Diagnosis and Pathogenetic Study of Syringomyelia in Children
井須 豊彦
1
,
岩崎 喜信
1
,
秋野 実
1
,
村井 宏
1
,
阿部 弘
1
,
田代 邦雄
2
,
宮坂 和男
3
Toyohiko Isu
1
1北海道大学医学部脳神経外科
2北海道大学医学部神経内科部門
3北海道大学医学部放射線科
1Department of Neurosurgery, Hokkaido University School of Medicine
キーワード:
Chiari奇形
,
Chiari malformation
,
コンピューターX線断層撮影
,
computed tomography
,
核磁気共鳴診断装置
,
magnetic resonance imaging
,
脊椎披裂症
,
spinal dysraphism
,
脊髄空洞症
,
syringomyelia
Keyword:
Chiari奇形
,
Chiari malformation
,
コンピューターX線断層撮影
,
computed tomography
,
核磁気共鳴診断装置
,
magnetic resonance imaging
,
脊椎披裂症
,
spinal dysraphism
,
脊髄空洞症
,
syringomyelia
pp.642-649
発行日 1986年6月25日
Published Date 1986/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907425
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抄録:小児脊髄空洞症は稀なものであり,その発症様式並びに成因に関しては,成人例とは異なるものである.今回,我々は小児脊髄空洞症の特徴的臨床像を述べ,小児脊髄空洞症の診断にMRIが非常に有用であることを強調したい.〈対象及び方法〉対象はCT並びにMRIにて診断された15歳以下の小児脊髄空洞症であり,19例中14例は脊椎披裂(8例はChiari奇形とmeningomyeloceleを,6例は脂肪腫を合併)を合併しており,Chiari奇形のみの合併は4例,特発例は1例であった.MRIは常伝導型の東芝MRT 15A(1500 Gaus)を使用した.〈結果及び結語〉①MRIは非侵襲的な検査法であり,小児脊髄空洞症の診断には非常に有用であった.②小児脊髄空洞症は側彎症,内反凹足等の骨格異常にて発症することが多く(本報告例の60%),小児脊髄空洞症の特徴的臨床像と考えられた.③脊髄空洞症の成因として,Gardnerの説のみでは,説明が困難な症例も存在した.
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