扉
働き方改革?
山本 和己
1
1大阪労災病院脳神経外科
pp.1051-1052
発行日 2018年12月10日
Published Date 2018/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436203867
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ずいぶん古い話ですが,イザヤ・ベンダサン(山本七平氏の筆名)著『日本人とユダヤ人』(山本書店・1970年)の「安全と自由と水のコスト」の項に,「安全にはコストがかかります.しかし,この世のあらゆることは,生命の安全があってはじめて成り立つわけで,もし生命を失えば,その人にとっては,この世のすべてのことは全く無意味です」と書かれていました.また,同書には「日本人は水と安全はタダだと思っている」とも書かれていましたが,今の日本人の多くは,水も有料,安全の確保も有料で,それなりのコストが必要と知っています.
一方,生命の安全を保障する医療についても,タダとは言わないまでも,国民皆保険制度,フリーアクセスなどにより,それに近いイメージだったように思います.しかし,その安心安全な医療は,日頃の医療従事者,特に医師の過重労働に支えられていたのではないでしょうか.
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