私論
医師の働き方改革
岩﨑 幹季
1
1大阪ろうさい病院副院長
pp.980-980
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei74_980
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いわゆる「医師の働き方改革」を目指して各病院で努力されていると思いますが,差し迫っている課題は2024年4月から始まる法律に基づいた医師の時間外労働時間の上限規制でしょう(2035年末を目標にすべての医師が年960時間を上限とする).しかし,医師の働き方改革は時間外労働時間の短縮だけでは不十分で,以下に示す様々な問題,特に賃上げなどの給与体系や医師サポート体制の根本的な見直しをしていかなければ解決には至りません.医療従事者が経済的安定と精神的負担の軽減により,生涯にわたって健全に働くことができる抜本的な働き方改革が望まれます.規約や法律面での制約があることは理解していますが,改革のためにはそれらを含めた抜本的見直しに取り組む必要があると考え,以下の5項目を中心に私論を述べようと思います.
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