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編集後記
寳金 清博
pp.950
発行日 2017年10月10日
Published Date 2017/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436203624
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本号の「扉」では高里良男先生から貴重なご意見をいただいた.医療は医学に根差したものであり,医学は世界と広くつながっていることは疑う余地がない.しかし,こうした医学のグローバル性の一方で,医療は地場産業であり,向こう三軒両隣の中で生きて・評価されるものでなければならない.その当たり前のことが「地域医療」という言葉で表現される.
地域社会のインフラを構成する要素として,「医療」と「教育」は,最も重要なものである.もちろん,「治安」「上下水道」「電力」「交通」など空気のような必需要素もあるが,「医療」と「教育」は,その地域の住民の生存にとって,同様に必須である.しかし,これが最初に削減の対象になることも事実である.筆者の勤務する病院は,最近,日本で唯一の財政再建団体となった夕張市と連携することになったが,夕張市では,財政破綻に伴って公立病院が閉鎖され,3つあった高校は1つに統合された.
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