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I.はじめに
頭頸部領域の神経痛ならびに頭部外傷および脳血管障害後遺症において,痛みを主とした愁訴にて脳神経外科外来を受診する症例は数多い.このような痛みを主とした愁訴に対し,中国では数千年前より針治療が行われ,現在に至っても広く応用されているが,施行時の痛みや不快感あるいは感染の危険性が指摘されている.しかし1958年,上海市第一人民病院においての針麻酔の成功が伝えられて以来,針治療は注目され,その除痛効果は世界的にも高い評価を受けている.1975年Plog9)は低エネルギーレーザーを金属針の代わりに経穴に照射することにより良好な除痛効果を得,副作用の全くないことを報告した.レーザーの生体に対する作用はさまざまであるが,その熱による作用とは別に,光としての作用により生体高分子の活性が増すことがあり,光活性化作用と呼ばれている10).レーザー照射による除痛効果は,その熱作用および光活性化作用による局所への刺激によると考えられている.著者らは,脳神経外科領域にて,痛みを主とした愁訴310例に対し,半導体レーザーを用いて針治療を施行し良好な成績を得たので,若干の文献的検討を加えて報告する.
The value of diode laser acupuncture for pain and other vague neurological complaints has been studied in chronic patients of headtrauma and of cerebrova-scular disease or neuralgia in head and neck regions. Gallium-Aluminium-Arsenide (Ga-Al-As) diode laser pain attenuator PANALAS-4000 manufactured by Japan Medical Laser Laboratory was used in the following specifications; wave length: 830 nm, power: 20-40 mW, frequency: 5-50 c. p. s., pulse duty: 0.9. The laser acupuncture was applied to some of the representative Chinese meridian points, local pain points and related nerves for 1 to 7 times in a week.
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