特殊の臨床的姿勢異常—〔その4〕Dystonia

Dystonia: A study with electromyography

（1）表面筋電図を用いて，dystonia musculorum deformans（DMD），症候性dystonia，dystonia in flexionの異常筋緊張状態を調べ，おのおのの特徴およびathetosisとの比較を論じた。

（2）DMDでは，a）持続性または短い不随意放電が協同筋および拮抗筋に同期してみられ，b）伸張反射はほとんどなく，c）1.5〜13 cpsの群化放電が全例でみられた。athetosisではa）は類似するが，b）c）が異なり鑑別できる。

（3）基礎疾息の明らかな症候性dystoniaは，DMDまたはathetosisのいずれかと類似の所見を呈する。

（4）Dystonia in flexionはいちじるしいrigidityが主徴をなし，DMDとは異なつた病態である。