Japanese
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特集 脳のシンポジウム
主題:姿勢と姿勢異常
特殊の臨床的姿勢異常—〔その2〕筋強剛
Rigidity and Abnormal Posture: Clinical and Pathological Studies of Parkinsonisms and Allied Diseases
塚越 広
1
Hiroshi Tsukagoshi
1
1東京大学医学部脳研究所神経内科
1Department of Neurology, Institute of Brain Research, Faculty of Medicine, University of Tokyo
pp.497-502
発行日 1967年10月25日
Published Date 1967/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431906411
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I.緒言
Parkinsonismは筋強剛を示す代表的疾患であるが,一つの症候群で種々の原因でおこるとされている。―方脊髄小脳変性症,筋萎縮性側素硬化症,痴呆を来す疾患などはときに筋強剛を伴い,parkinsonism様症状を示すことがあり,広い意味でこれらもparkinsonismの近縁疾患と考えられる。
これらの疾患に共通する筋強剛の病理については,なお不明なところが多い。そもそも筋強剛は明らかに臨床生理的な概念であり,これがただちに病理所見に結びつきうるか否かに問題があるようである。parkinsonismの病理所見についても必ずしも一致した見解はえられていないのであり,錐体外路系の生理,病理に関して不明なところの多い現在,これはある程度やむをえないところであろう。
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