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脳の神経伝達物質ではないかと考えられている生理活性物質は,アミン,アミノ酸,ペプチドなど約30種類にものぼる。これら神経伝達物質の生化学的および組織化学的研究の臨床医学での最大の成果はパーキンソン病の病因の解明と治療薬の開発であったといえよう。一方,神経伝達物質レセプタは古くから神経伝達物質を認知,識別することができる膜高分子と考えられていたが,その生化学研究は神経伝達物質の研究からかなり遅れて始められた。放射性リガンドを用いたレセプタ・アッセイの進歩により一つの伝達物質のレセプタにはいくつかのサブタイプがあり多様な機能をそなえていることが明らかになり,その局在や病態の解析がすすめられている。レセプタの分子構造や制御機構は可溶化,精製,再構成などの生化学的アプローチで解析されつつあり,その急速な展開は目覚しいものがある。
中枢機能との関連で比較的よく研究されているのはドパミン(DA)レセプタ,セロトニン(5HT)レセプタ,アセチルコリン(ACh)レセプタ,γアミノ酪酸(GABA)レセプタである。
Abstract
Recent development of the biochemistry of neurotransmitter receptors has opened up important areas of studies on receptor physiology and pathology. Macromolecules related to synaptic membranes have become susceptible to biochemi-cal analysis such as solubilization, purification and reconstitution. Binding studies have comple-mented classical pharmacological approaches in defining new subtypes for amine receptors. The dopamine receptor is classified into two subtypes D1 and D2 associated with and without adenylate cyclase, respectively.
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