Japanese
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特集 第15回脳のシンポジウム
脳研究のあり方
W.Penfieldをとおして
Brain research: Through the life of Wilder Penfield
北村 勝俊
1
Katsutoshi Kitamura
1
1九州大学医学部脳神経病研究施設外科
1Department of Neurosurgery, Neurological Institute, Kyushu University
pp.1136-1140
発行日 1980年12月10日
Published Date 1980/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431905233
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脳神経外科医として,脳研究のあり方についてどう考えるか,が本日私に与えられましたテーマでありますが,このような大きな課題に対して,臨床の多忙にかまけて荏苒日を過ごしてまいりました私ごとき者に,ここでお話し申し上げるほどの確固たる信念などとてもございません。ただ日頃,そうあるべきか,あるいはそのようにありたいと願いながら,なかなかにできないことはいくつもございます。その内容は,私がかつて学ぶ機会を得ましたMontreal Neurological Institute(以下MNI)で親しく教えを受けましたPenfield先生と,Penfield先生を輔けてあの隆盛をもたらした諸先生方の考えに強く影響を受けているように思います。1957〜58年,ちょうど植木教授がJohns HopkinsのWalker教授のもとで勉強しておられました頃のMNIには,Cone,Rasmussen,Elvidge(脳神経外科),McNaughton,Lloyd-smith,Robb(神経内科),Jasper,Gloor(生理),Elliot,Pappius(化学),Mathieson(病理),Milner(心理)などの錚々たるメンバーが揃っており,Penfield先生もなお健在で,手術,講義,カンファレンスなどきわめて活動的な毎日を送っておられました。
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