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特集 筋ジストロフィー症
筋ジストロフィー症と赤血球
筋ジストロフィー(ドシェン型)患者赤血球膜のESRによる解析
Application of electron spin resonance technique to studies of erythrocytes from patients with Duchenne muscular dystrophy
佐藤 文三
1
,
錦田 晃一
2
Bunzo SATO
1
,
Koichi NISHIKIDA
2
1大阪大学医学部第三内科
2株式会社パーキン・エルマージャパン:プロダクト・スペシャリスト
1The Third Department of Internal Medicine, Osaka University Hospital
2Product Specialist, Perkin-Elmer Japan Co., Ltd.
pp.780-785
発行日 1980年8月10日
Published Date 1980/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431905196
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I.はじめに
化学の領域で開発,発展してきた電子磁気共鳴(以下ESR)理論が生物学,とくに生体膜の研究に応用されだしたのは1960年代なかばからである。McConnellらはESRが分子の動きおよびその方向の解析に利用できることに着目し,モデル膜,生体膜研究にESRを導入した。本論文ではわれわれが行なった実験を中心に,ESRで膜学でどのようなことがわかるのかを生物学的観点に立って概説し,これらの基礎知識に基づいて,筋ジストロフィー(ドシェン型)患者の赤血球膜のESRの結果の生物学的意義についていささかの考察を加えてみた。なお,物理化学的問題に関して興味のある方は他の論文1,12)を参照されたい。
Abstract
Electron Spin Resonance (ESR) technique was employed to investigate membrane organization from various kinds of biomembrane.
Copyright © 1980, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.