Japanese
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特集 第13回「脳のシンポジウム」
Ⅱ.小脳症状を考える
小脳の損傷と筋トーヌスの変化—G.HolmesとAndré-Thomasの観察と分析
Cerebellar hypotonia as analysed by G. Holmes and André-Thomas
吉倉 範光
1,2
Norimitsu YOSHIKURA
1,2
1聖マリアンナ医科大学
2日本大学駿河台病院脳神経クリニック
1Neurological Clinics, St Marianna Medical College
2Nihon University Surugadai Hospital
pp.1298-1306
発行日 1978年12月10日
Published Date 1978/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431905015
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Ⅰ
ゴードン・ホームズG.Holmesは第一次大戦中40人以上の小脳の銃創兵士を観察した。そのうち21人は症状がはっきりし,十分に検査する時間もあった。これほど多数のいわばヒトについての小脳損傷の実験例は,人類が真心から平和を求めるならば,再びみる機会はあるまい。この意味でもホームズの経験は,歴史に残る最も貴重な記録である。
それらは主として早期(急性期)に観察した例であったが,機能の回復(compensation)を追うことができた例も少なくなかった。
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