Special Article
The Bedside Sherlock Holmes
青木 誠
1
Fitzgerald FT
,
Tierney LM
1国立東京第二病院総合診療科
pp.446-451
発行日 1993年5月15日
Published Date 1993/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900843
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診断の糸口
医師を訪れる患者の持ち物,身に付けている衣類や装身具,その他あらゆる物が診断の糸口を与えてくれる場合が多い.これらの興味あり,しかも診断的にも意味ある物がしばしば無視されるか利用できないのは次の2つの理由からである.1つには従来の身体的診断が身体所見のみに重点を置いているからであり,また現代では,前もって患者が身に付けている物を取り除いた状態で医師の診療が行われるからである.これらの観察結果を現病歴や身体所見に加えることにより,鑑別診断の精度,魅力ともに高まると思われる.さらに,このような訓練を取り入れることにより,回診が活性化されるのみならず,総合的な身体的診断力が高められると思われる.
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